パガン島の歌

■パガン島でカナカ人がうたっていた歌を、当時軍医だった小田巽さんが記録しました。曲はきわめて単調で、念仏のようだったそうです。少々あやしい記憶とのことですが、小田さんによる訳詞とともにここにご紹介します(原詩は1、3番のみ)。

カナカの歌

1.アンテシデー ウマナーナ(夜明け前に)
 ハグハー フダイダイ フイ(あなたの夢みた)
 アンカウルー ズギ マイゴホウ(起きてみたら)
 マンブスズー マンジアー ファー(大変つかれた)

3.プロハゴー ナ タイゲニー(あなたのために)
 イイイータ タウタウ ホー(私のからだ)
 マンプース ミナ ショク ショク(こんなにやせた)
 ティフ ツーグ カウフ マタイ(死ぬかもしれません)

●小田さんがメモした楽譜を元に、カナカの歌をmidiで再現してみました。

■「カナカの歌」について、小笠原父島にお住まいの渡辺溶さんから下記のメールをいただきました。

  アナタハンを検索していて、このページにつきました。 とても充実しているページで感激しています。 『パガン島の歌』のなかのカナカの歌ですが、 この歌は今でも当地小笠原で[夜明けまえ]という題名で歌われております。 原詩は残っていませんが、訳詩はほとんど一緒です。でも曲のほうはちょっと違うみたいですね。 ほかにも「丸木舟」とか「レモン林」といった歌があり、南方から伝わったものとされています。 パガン島に住んでいた方なら思い出す歌もあるかもしれません。 最近出た【小笠原古謡集】というCDがあります。 住所を頂ければ送ります。かなりアレンジされているとは思いますが、 曲の感じはつかんでもらえると思います。

 お言葉に甘えてCDをいただいたところ、他の曲もふくめ、かなり洗練された民謡となって、小笠原で歌われているようです。このCDは現代的なアレンジでたいへん聴きやすく、アマゾン・コム(別 窓で開きます)などでも購入することができます(アマゾンのサーチの窓で、「小笠原古謡集」で検索すると出てきます)。興味のある方はぜひ。(2002.1.30 記)

BONIN Islands Old Song Book 「小笠原古謡集」/RING LINKS

★収録曲/1.丸木舟 2.ウラメ〜夜明けまえ〜ウラメ 3.レモン林 4.パラオの5丁目 5.おやどのために〜後奏曲 6.NINBO 7.ざとうくじらのうた 8.ウラメ〜ウワドロ〜ギダイ 9.KAKA 10. 締め踊りの歌(アプタイラン)


■パガン島守備隊だった吉井茂一さんより、島で聴いたというカナカの歌を寄せていただきました。

恋の歌

青い月の下で 恋のささやきに 想い出懐かしや バナナのかおり  

別れの歌

○○島に 遠く離れて行く あなたとわたしは
 内緒で暮らします ああラムネサマ(何かの神様だそうです)
 

●スペイン系カナカ族の、ワンタイタノという青年が歌っていたそうです。ワンタイタノさんには奥さんと子供がおり、毎日吉井さんの部隊にヤシ酒をもってきてくれたそうです


■「パガン島引き揚げ者の集い」の文集から、謝花喜治さんの詩に曲をつけてみました。

想い出のパガン島

おぼろ月夜のあの星は 消えてまたつく薄灯り
離れて遠く偲ばるる 幼なじみの面影よ

幾年(イクトセ)過ぎて絶え果てた 南小島よ今いずこ
椰子の木陰に身を隠す パガン岬よ懐かしや

サンゴで包むあの島は 今は恋しい想い出よ
噴火の峰もサンタテも はかなく消えてなお悲し

●オリジナル曲「想い出のパガン島」です。ぜひ聴いてみて下さい。


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